【独自】アット・ファシリティラボ:次世代の解体コンサルティング、廃棄物を「価値」に変える!?解体費用とCO2排出量を大幅に抑える新発想

アット・ファシリティラボ 蒲池誠 専務取締役
廃棄物を「価値」に変える―。アット・ファシリティラボ(屋号:施設総合研究所)は、解体工事や原状回復工事におけるコスト削減コンサルティングと、事業活動で発生する廃棄物・遊休資産の有価買取サービスを展開している。
これまで「産業廃棄物」としてコストをかけて処分されていた残置物や旧設備を「有価物」として買い取り、その売却益を発注者に還元する独自のビジネスモデルとして確立。単なる工事費用の削減にとどまらず、依頼企業が抱えるCO2排出量の削減課題にも直結する、脱炭素社会に向けた画期的なソリューションだ。
■専門性の壁により、気づかずに膨らむ「費用」と「CO2排出量」の負担
オフィスや店舗の移転、工場の解体などに伴う原状回復工事は専門性が高い領域で、発注者側と施工業者側との間では両者の知識に大きな格差があることが多い。提示された見積もりや工事内容の妥当性を発注者側だけで判断するのは難しく、発注者側は知らず知らずのうちに本来不要な金銭的コストを負担しているケースが少なくない。
さらに近年は、大量の設備や残置物をそのまま産業廃棄物として処分することが、企業のCO2排出量としてカウントされ、脱炭素経営やESG対応において予期せぬ負担となってしまう課題も顕在化している。
同社は、これら専門的でブラックボックス化しがちな状況を第三者の専門家としてサポートし、中立的な視点から見積もりと廃棄プロセスを精査する。精査の結果として費用が下がると、当初の見積額との差額に対して報酬を得る「成果報酬型のコンサルティング」により、発注者が不利益を被ることなく金銭面・環境面ともに納得感のある工事を推進できる環境を構築している。

■「捨てる」から「売る」へ。有価物買取による圧倒的なコストダウン
同社が展開するビジネスの最大の特徴は、解体や移転の現場で不要となった什器や設備を廃棄処分するのではなく、有価物として買い取り、その売却益を発注者に全額還元する仕組みにある。
本来は売却して収益にできる残置物であっても、多くの場合は元の持ち主にノウハウが無いため、通常の廃棄物として一括で処理されてしまうケースが多い。同社はそこに光を当て、価値ある資産として回収・換金する。コストダウン効果は絶大で、大型複合施設における大規模オフィス移転プロジェクトでは、当初41億円と提示された原状回復費用の見積もりに対し30億円弱まで大幅に削減することに成功した実績もある。
あるデータセンターの解体工事では、当初6億5000万円の見積もりを3億8000万円まで圧縮することに成功した。「ゴミや廃棄物と思われていたものをお金に変える」というアプローチは、ゼネコン、メーカー、リース、小売といった名だたる大手企業からも高く評価されている。
コストダウン効果は大規模な施設で特に顕著になるが、1台のテレビ、数脚の椅子といった小規模な案件にも対応して効果を発揮するところも同社の特徴といえる。
■廃棄物の買取がもたらす「CO2排出量の削減」とCSRへの貢献
有価物買取サービスの効果は、金銭的なコストダウンだけにとどまらない。不要となった設備や残置物を、産業廃棄物として最終処分場へ運搬し焼却処理するのではなく、リユース・リサイクル市場で再流通させることは、廃棄物の焼却工程で発生するはずだったCO2排出量を直接的に削減することに繋がる。
同サービスでは設備を廃棄せずに売却・再利用することで削減できたCO2排出量を緻密に算出し、数値化する取り組みも行っている。算出されたデータは、発注元企業のCSR(企業の社会的責任)活動や脱炭素経営向けのエビデンスとして提供することで、企業の環境負荷低減と環境価値向上を後押しする。
この方法をとらなかった場合、CO2排出量を相殺するためにはさらに費用をかけて環境価値(J-クレジット等)を外部から直接調達・購入するなどの方法をとることになる。それを回避できるため、大きな経済的価値も含んだ環境価値向上策と言える。
例えば、ある店舗における空調機のリニューアル工事では、既存の空調設備を産業廃棄物として処分せず有価物として売却することで、約46トンものCO2排出量削減を実現した実績もある。

■法令遵守の徹底と専門的知見によるサポート体制
有価物の買取や産業廃棄物の適正処理には、古物営業法や産業廃棄物処理法、各種リサイクル法など、非常に多くの法規制が複雑に絡み合う。とりわけバッテリーや特殊素材を含む設備は、製品単位での中古売買が難しく、特別管理産業廃棄物としての適切な処理が求められるケースもある。
解体やリサイクルを行う業者は多数存在するものの、工事関係の専門知識に加えてこうした幅広い法規の知識を横断的に駆使して発注者をサポートできる企業は少ない。同社はコンプライアンス(法令遵守)の徹底を事業の核に据え、必要に応じて環境省や各自治体などの行政機関に直接問い合わせを行いながら、社会性の高い事業運営を展開している希少な存在だ。
資材価格の高騰や新築投資の抑制に伴い、今後は既存建物の解体や改修、設備更新の需要がますます高まっていく。これまで解体の現場で見落とされてきた「もったいない」を根本から見直し、資源の有効活用とコストダウン、そしてCO2排出量削減を包括的に推進するアット・ファシリティラボの取り組みは、これからの循環型社会において不可欠なソリューションとして広まっていきそうだ。
〔参照〕
▷アット・ファシリティラボ
【取材・執筆】
EMソリューションズ株式会社 総合企画部
再生可能エネルギーや蓄電池関連技術を活用し、企画・設計から施工、運用までを一貫して支援する総合エンジニアリング企業。脱炭素化、省エネ、災害対策を通じ、企業や自治体が抱えるエネルギー課題の解決に取り組む。