【太陽光発電】yh:発電所のケーブル盗難対策「鉄壁」を開始、24時間監視と即時通報で資産防衛

太陽光発電システムの販売・施工などを手掛けるyhは、太陽光発電所のケーブル盗難対策サービス「鉄壁(TEPPEKI)」を開始する。発電所への侵入や異常をリアルタイムで検知し、24時間体制で監視。異常発生時には警察への通報や位置情報の共有まで対応する。防犯カメラなどによる「記録」だけでなく、犯行発生時の迅速な初動対応までを一体化し、発電事業者の資産保全を支援する。
太陽光発電所では近年、銅線を狙ったケーブル盗難が事業リスクとして顕在化している。警察庁によると、2024年の金属盗認知件数は2万701件。太陽光発電施設で銅線が大量に盗まれるなど、組織的な金属盗が治安上の課題となっている。2025年には金属盗対策法が成立し、金属くず買受業者への規制などが2026年6月から施行された。発電所側でも、侵入防止や監視体制の強化が求められている。
「鉄壁」は、こうした盗難被害に対し「抑止」「検知・通報」「位置情報共有」の3段階で対応する。発電所には専用の警告看板を設置し、日本語のほか英語、中国語、ベトナム語、タイ語など最大10カ国語で防犯システムの導入を告知。下見段階から侵入を思いとどまらせる抑止効果を狙う。
侵入などの異常をセンサーが検知すると監視システムへリアルタイムで通知する。監視画面から事前登録した管轄警察署へ通報できる仕組みを採用した。オーナー自身が常時監視する必要はなく、専任スタッフが24時間体制で管理し、異常検知時には警察への通報から位置情報の共有まで対応する。
位置情報の把握にも重点を置いた。航空写真と道路情報を組み合わせた詳細マップを使い、発電所内の異常発生地点を数メートル単位で特定する。現場の座標や事前登録した予測逃走ルートをLINEやメールで警察、警備員、管理担当者らと共有できる。山間部など住所が明確でない発電所にも対応し、初動対応の迅速化につなげる。
料金は低圧発電所向けの期間限定価格で月額8800円、初期導入費用2万円。高圧発電所向けは月額3万円、1~3MWのメガソーラー向けは同3万8000円としている。高圧、メガソーラーではハードウェア機器や初期導入費用を個別に見積もる。契約後はシステム設定や管轄警察署、GPS座標の登録、警告看板・機器の設置を進め、最短4~5週間程度で運用を開始できるとしている。
yhは太陽光発電を中心に、蓄電池、V2H、エコキュートなどの販売・施工を展開する。集客から営業、設計、施工、保守・メンテナンスまでをグループ内で幅広く手掛けてきた。今回、発電設備を「導入する」領域から、稼働後の資産を「守る」領域へサービスを広げる。ケーブル盗難による復旧費用だけでなく、発電停止に伴う売電機会の損失も課題となるなか、発電所の長期安定運用を支える新たな事業として展開していく。