【蓄電関連】パワーエックス:最大4.68MWhの新型蓄電システムを投入、PCS内製化で系統接続設備と一体提案

パワーエックスは8月3日、大規模蓄電所向け高容量蓄電システム「Mega Power 4000」シリーズと、蓄電所やデータセンターを電力系統に接続する設備を一体化した「Grid Connector」シリーズを発表した。蓄電池コンテナの高容量化に加え、パワーコンディショナ(PCS)を自社開発し、変圧器や高圧配電盤を含めたシステム全体を一体設計する。大型化する系統用蓄電所の建設コストを抑えるとともに、海外市場やAIデータセンター関連の需要を取り込む。
■最大4.68MWh、2段積みで用地効率を向上
Mega Power 4000は、液冷式のリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を国際規格に適合する20フィートコンテナに収容した高容量蓄電システム。採用する電池セルに応じ、蓄電容量4.6MWhと4.2MWhの2モデルを展開し、2027年5月の量産開始を予定する。
1台当たりの最大蓄電容量は4680kWhで、同サイズの従来製品に比べ約1.7倍に高めた。同規模の蓄電所を構成する場合、必要な蓄電コンテナの台数を約4割削減できる。基礎工事や配線、据え付け、現地調整など、設置台数に比例して増える費用の圧縮と工期短縮につなげる。
同社製品として初めて、蓄電コンテナの2段積みにも対応した。2段積みでは、20フィートコンテナ1台分に相当する約14.8平方メートルの設置面積当たり、最大9360kWhを配置できる。従来製品との比較では、設置面積当たりの蓄電容量が約3.4倍となり、用地が限られる案件にも提案しやすくなる。
国内では輸送時の重量を32トン以下に抑え、既存の輸送インフラを利用して設置地点まで搬入できるようにした。海外向けには、貨物輸送ユニット内リチウム電池に関する危険物輸送規則「UN3536」への対応を予定し、コンテナ一体での海上輸送を可能にする計画。豪州や東南アジアを中心に、国内外の顧客への提案を始めた。
電池セルについては、製造国やメーカーが異なる複数のサプライヤーに対応する共通設計を採用する。特定メーカーへの依存を抑え、供給の安定化と調達コストの低減を図る。
地震発生時には慣性計測装置で揺れを検知し、電気回路を遮断する安全制御を実施する。台風などの強風を想定した固定・耐風設計に加え、アクティブ・ノイズキャンセリングによる騒音低減機能もオプションとして用意する。IoT製品向けセキュリティ制度「JC-STAR」への適合も予定する。

■PCSを内製化、接続設備を工場で一体製造
同時に発表したGrid Connectorは、PCS、変圧器、高圧配電盤など、電力系統への接続に必要な設備を架台上に一体化する製品シリーズ。主要機器を工場で組み立てて出荷することで、建設現場での作業を据え付けと接続中心に簡素化する。
第1弾となる蓄電所向け「Grid Connector for BESS」には、シリコンカーバイド(SiC)を用いたパワーモジュールを採用する。20フィートコンテナ1台分に相当する2.5MVAモデルと、2台分の5MVAモデルを展開する。
中核となるPCSは自社開発した。従来の外部調達品に比べて価格競争力を高めるとともに、蓄電池、変圧器、高圧配電盤、制御・通信設備を含むシステム全体の仕様を最適化する。PCS単体での販売にも対応する。
Mega Powerシリーズとの互換性を高め、蓄電システムから系統接続設備までを一括提案する。Mega Power 2500を使用する場合、最大8台の蓄電コンテナを1台のGrid Connectorに接続できる。現地でのシステム統合作業を減らし、設置面積や設備配置の自由度を高める。
Grid Connector for BESSは2026年末から試作・検証を開始し、2027年第3四半期から順次量産する予定。Mega Power 4000と組み合わせた標準パッケージを、大型蓄電所向けの中核ソリューションとして展開する。
AIデータセンター向けの「Grid Connector for DC」も開発する。受変電設備をまとめた電力ユニット、蓄電システムを内蔵する蓄電ユニット、チラーやクーラーを搭載する冷却ユニットで構成する。電力供給、蓄電、冷却設備をあらかじめ工場で一体化し、現地工事を簡素化する「ゼロデイ接続」を製品コンセプトに掲げる。
大容量蓄電池を標準搭載し、構成によっては無停電電源装置などの付帯設備を簡素化する。電源・冷却設備の冗長化にも対応し、AIデータセンターに求められる事業継続性を確保する。各設備の制御・通信仕様やアクセス管理も一元化し、複数機器を個別に接続する構成に比べて、サイバーセキュリティ上のリスクを抑える。
データセンター向け製品は2027年初頭に試作機を設置し、運用検証を経て量産準備と受注を始める計画。パワーエックスは蓄電池メーカーから、電力変換・系統接続・制御を含む統合型エネルギーシステム企業への展開を進める。
※本記事は一次情報をもとに生成AIを活用した要約です。詳細は公表資料をご確認ください。
※掲載画像は公表資料またはホームページからの引用です。
〔参照〕
▷大規模蓄電所向け高容量蓄電システム 「Mega Power 4000」シリーズを発表
▷蓄電所とデータセンターの系統接続をより早く、シンプルに 「Grid Connector」シリーズを発表