【事故】令和4年度電気保安統計:太陽光発電設備の故障原因9割がパワコン、交換サイクル到来か?

(出典:資料より)
太陽光発電市場にリプレイス需要到来か—。
経済産業省と製品評価技術基盤機構(NITE)は 電気工作物における事故の発生傾向を把握し電気の安定供給と技術基準の検討を図るため『電気保安統計』をとりまとめている。最新版となる令和4年度電気保安統計によると太陽光発電所の事故件数と事故率は増加。集計が始まった2013年度は2件であったのに対し2022年度は対前年比3割増459件で1000MWあたりの事故率は約20%に至ると報告されている。

(出典:資料より)
前年度から増加した主な要因は「逆変換装置」すなわちパワーコンディショナの故障によるものが9割。ひとくちに事故と言っても電子基板の交換等で原因特定には至っていないケースが半数以上を占めている。これらは50kW以上の中・大規模なもの。令和3年4月1日の電気関係報告規則の改正に伴い報告対象になった10kW以上50kW未満の事故総件数は286件でも故障原因の7割はパワコンだったとしている。
「事故」という響きそのものは喜ばしいことではないが再エネ拡大の起爆剤となった固定価格買取制度スタートより十数年の時を経て。
市場は成長し成熟へと循環サイクルが生まれつつあるようだ。
〔参考〕
▷電気保安統計
▷令和4年度電気保安統計
▷分析結果