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【独自】 エクソル 代表取締役 鈴木伸一社長 :『XSOLUTION』で未来を拓く 無限の可能性を秘めた太陽光発電の真価とは?

2025.09.29

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命―。
それは何にとっても変えられない価値として誰もが認める事だろう。では、太陽光発電業界に生きる企業人にとって、果たしてどのような意味を持ち得るのか。脱炭素社会実現に向けた理念的な再エネ普及、事業規模だけの拡大、将又、名誉としての社会的地位獲得か。腑に落ちる答えは個々や事業者の価値観に委ねられる。正解は無い。ただ、太陽光発電を生み出した嘗ての先人達は「次世代の人類がより善く生きてほしい」と願ったからではなかったか。

受け継がれた意志。それはひとつの事業ビジョン『XSOLUTION(エクスソリューション)』として体現されている。業界がめざすべき姿とは何か?「太陽光発電の総合企業」エクソルの鈴木伸一社長は「太陽光発電には無限の可能性がある。我々にしか出来ないことをやり続けることで、世界と未来を変えていく」と力強く語る。

■サプライヤー、EPC、O&M、システムメーカーの4つの機能をワンストップで提供

同社は2001年に滋賀県大津市で創業。当初から太陽光発電の可能性に着目し普及初期から市場を支え形成してきた1社である。全国主要エリアに支店を相次いで開設し、現在は東京に本社機能を設け事業基盤を整えた。2026年1月で設立25周年を迎える。四半世紀も業界を支えてきたことになる。

拡大期となる固定価格買取制度スタート前夜、11年に自社ブランド「XSOL(エクソル)」を発表。上海事務所を開設するなど国際展開も開始。13年にはブランド統一のため社名を「グリーンテック」から「エクソル」へ変更し、故音楽家・坂本龍一氏をイメージキャラクターに『ないなら、つくろうよ』というキャッチフレーズで大きな話題を呼んだ。

太陽電池ベースの累計販売量は15年に1GW、20年に2GWを突破。専業特化の強みを活かし、独自の製品・サービス開発を推進。販売、施工、保守のすべてを一貫して行う体制を確立し、売上高は約270億円※に達している。※エクソル社25期(2024年6月~2025年5月)

近年では新築住宅への太陽光発電設置義務化に向けて、工務店をフルサポートする『全棟搭載アライアンス事業』や、法的デューデリジェンス、ハザード、発電量などを検査・評価しランク付と価格査定を行う『XSOL SOLAR STAR制度』など、住宅・産業用市場それぞれに合わせた事業を展開している。

ただ、クリーンな印象とは裏腹に。太陽光発電市場は時にネガティブキャンペーンや逆風が吹くこともある。そこで同社は市場を喚起すべく、太陽光発電協会(JPEA)の幹事や理事を歴任。業界に先駆けてSDGsレポートを公開し、経団連等の各種団体にも加入。経済界との連携強化を図ってきた。

■「XSOLUTION」に込められた想い

同社としての姿勢を明確に打ち出したのが20年に策定した事業理念『XSOLUTION(エクスソリューション)』である。「国際紛争(世界平和)」「エネルギー・セキュリティの確保」「地球環境問題」の3軸で太陽光発電の真価を描いている。無限の広がりを感じさせる「X」に「SOLUTION」を組み合わせることで、人類の抱える未来への課題に対する究極のソリューションであるという意味を込めている。

鈴木社長はこう語る。
「太陽光発電の普及は脱炭素社会の実現だけでなく、国際紛争、災害、環境破壊といった地球規模の課題に対する包括的な解決策です。化石燃料をめぐる利権争いが国際紛争や貧困を生み出し、それが繰り返されてきました。日本のようにエネルギー自給率の低い国にとっては、有事に輸送路が寸断されれば即エネルギー危機となります。気候変動や環境汚染の背景にある化石燃料依存からの脱却。災害による停電対策としても、系統に依存しない分散型電源の導入は急務なのです」

続けて「地域と連携した適切な設置、リサイクル体制の構築など、自然環境と調和した再エネ導入を進めることで、未来世代へ持続可能な社会を引き継ぐことができます。それは命を守ることであり、意志をつないでいくこと。それが我々の使命ではないでしょうか」と。

鈴木社長は今夏、世界的に権威のあるTIME誌(Asia版)の「Next Generation Leaders 2024」に選出された。

そこで示したのは「利他」「共創」というキーワードだった。クライシスの時代を乗り越えるには「自分ではない誰かのために」という価値観こそが、社会を変える原動力になる――。

エクソルが掲げる『XSOLUTION』は、単なる事業理念ではなく、「利他」と「共創」の精神を軸に、再生可能エネルギーを通じて人類が直面する課題を乗り越えるための時代的ビジョン――すなわち『地球維新』の実践でもあった。

〔参照〕
エクソル
太陽光発電には何ができるのか?
TIME誌に代表取締役社長 鈴木伸一のインタビュー掲載 「持続可能な社会の実現に取り組む日本の企業」として紹介
2026年1月で設立25周年 誇れる明日を未来世代に残すため 太陽光の普及に挑み続ける