【ゼミ】産総研関西センター:第10回電池技術研究部門フォーラム開催
国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)関西センターは2月28日、大阪市で「第10回電池技術研究部門フォーラム」を開催した。テーマは「蓄電池産業の発展に向けて~技術と人・つぎを創る~」。最新研究の動向に加え経済産業省やパナソニックエナジーの幹部が登壇し、次世代技術や人材育成の重要性について議論。5年ぶりとなるオフラインでの講演会には産官学民の聴講者100名近くが会場に駆けつけた。
開会冒頭、産業技術総合研究所 関西センターの辰巳国昭 所長が「蓄電池は電気自動車などの移動体用途での利用が拡大し、今後もさらなる普及が見込まれる。2050年のカーボンニュートラル実現に向けた重要分野として次世代技術の研究開発や人材育成を推進していきたい。」と挨拶。
招待講演では経済産業省 商務情報政策局 電池産業課の青木洋紀課長が、政府の蓄電池産業戦略について詳解。基調講演ではパナソニックエナジーの競争力革新統括室 技術・モノづくり戦略室 浅利琢磨 室長がパナソニックグループにおける電池事業100年の歴史と今後の展望を紹介した。後半は産総研から全固体電池の実用化や機械学習を用いた先進材料開発、高度分析・解析技術など最新の研究成果が発表された。
産総研は日本国内最大級の公的研究機関。社会課題の解決と産業競争力の強化をミッションに、AI、ロボティクス、材料化学、エネルギー技術など幅広い分野で研究開発を進めている。
関西センターは大阪府池田市に位置し、蓄電池技術、エネルギー変換技術、材料化学、バイオ技術などの研究を展開。関西に蓄電池メーカーが集中していることから、全固体電池をはじめとする次世代電池や、リチウムイオン電池、水素燃料電池などの開発を産学官で推進。脱炭素社会の実現を目指している。
フォーラム後には交流会が開かれ、蓄電池産業の競争力強化、技術革新と人材育成についてアツい議論が交わされた。
〔参照〕
▷第10回電池技術研究部門フォーラム 『蓄電池産業の発展に向けて』~ 技術と人・つぎを創る ~
▷産総研 関西センター