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【市況】環境エネルギー政策研究所:2024年度自然エネ比率26.5%、増加鈍化と課題整理

2025.12.03

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(出典:HPより)


環境エネルギー政策研究所が、日本の2024年度の電源構成を速報として整理した。年間発電電力量に占める自然エネルギー比率は26.5%と前年度比0.4ポイント増にとどまり、第6次エネルギー基本計画が掲げる2030年度目標36~38%に向けて約11ポイントの上積みが必要とされる。内訳は太陽光11.5%、バイオマス6.0%、風力1.2%、地熱0.3%などで、2012年度と比べ自然エネルギー電力量は約2.4倍、太陽光は約15倍に拡大している。化石燃料比率は64.6%まで低下した一方、原子力は8.8%まで回復しており、依然として全体の電源構成を大きく規定する状況が続く。地域別には、東北エリアの自然エネルギー比率が41.5%と最も高く、VRE比率は北海道エリアが20.8%で最大となっている。

同研究所は、FIT制度を通じた自然エネルギー設備の導入実績も分析した。2024年度末時点の太陽光設備容量は約7600万kWに達する一方、年間導入量は約300万kWへ減速し、風力も累積約640万kWと伸び悩む。九州などではVRE出力抑制率が上昇し、全国平均も1.5%となるなど、系統制約が拡大のボトルネックとして浮上している。FIT買取費用は4.8兆円規模に達し賦課金単価も上昇傾向にあり、石炭火力のフェーズアウトや系統増強、制度見直しを含め、気候危機とコスト負担の両面を踏まえた一体的なエネルギー政策が求められる状況が示されている。

【出典】
国内の2024年度の自然エネルギー電力の割合と導入状況(速報)
※本記事は一次情報をもとに生成AIを活用した要約です。詳細は公表資料をご確認ください。