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【調査】住宅生産振興財団&住宅展示場協議会:総合住宅展示場来場者アンケート 2024調査報告書 公開

2025.02.10

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(出典:HPより)

住宅生産振興財団と住宅展示場協議会は『総合住宅展示場来場者アンケート 2024調査報告書』を公開。レジリエンス住宅やZEHへの関心が高まっていることを明らかにした。

レジリエンス住宅(防災機能を備えた住宅)に関する認知度は28.3%と、2021年比で5ポイント上昇。「地震被害を軽減できる」「停電時に電力供給が可能」「避難生活を送る際に暑さ・寒さをしのげる」といった機能への期待が高い。災対策としては「ハザードマップの確認」「自宅付近の避難場所の把握」が多かったものの「防災備蓄」「耐震補強」など具体的な行動に移している層は限定的で、関心の高さに対して実際の対策は遅れがち。

他方で「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の認知度は7割に達し、導入意向を持つ層は6割に近づいてきている。ZEHが評価されるポイントは「光熱費の削減」「快適な室内環境」「防災機能」で、特に若年層の関心が高い。災害時の停電リスクを踏まえ、蓄電池や太陽光発電を活用した自立型エネルギーシステムへの注目も集まる。一方で、「初期費用の高さ」や「メンテナンスコストの負担」が課題として挙げられ、特に熟年層では導入への慎重な姿勢が見られた。

政府はZEH普及を後押しする補助金や税制優遇制度を拡充。コスト面のハードルが下がる地盤は整っている。認知度もさることながらZEH導入済みまたは導入検討中の層が全体の約6割に達していることから、住宅市場での標準化は進みつつあると言えそうだ。

〔参考〕
総合住宅展示場来場者アンケート 2024調査報告書