【市況】野村不動産：企業260社の設備投資アンケートを実施し不動産戦略の動向を分析

変化する経営環境を背景に、企業の不動産戦略が転換期を迎えている。野村不動産ソリューションズは、上場企業173社を含む260社を対象に独自調査「企業の不動産に関する設備投資アンケート」を実施し、不動産保有・賃借の選択傾向や投資判断の背景をまとめたレポートを公開した。建築コストの高騰や経済情勢の不透明化、働き方改革の浸透などが影響し、企業の意思決定は「保有重視」から資本効率と柔軟性を重視した「賃借活用」へとシフトする様子が浮かぶ。

調査では、設備投資を実施した企業は約8割に達し、対象はオフィス・工場・店舗など主要拠点が中心となった。建替えから修繕・改修への変更、保有から賃借への転換など、コスト上昇を背景に投資方針を調整する動きが顕著となった。オフィスに関しては「一部保有・一部賃借」が最多で約5割を占め、今後は賃借比率が高まるとの回答が多い。

資本金規模が大きい企業ほど賃借比率が高まる傾向も確認され、資本効率向上を狙った戦略転換が進む様子が示された。社員寮に関しても賃借への移行が進み、維持管理負担の軽減や事業変化への対応力が判断要因となっている。不動産戦略上の課題としては、遊休地の活用、財務指標への影響、事業拠点の最適配置などが挙げられ、ポートフォリオ最適化の必要性が高まっている。

調査を担当したリサーチ・コンサルティング部は、不動産マーケット分析からCRE戦略立案、鑑定・マネジメント支援までを担う横断組織で、データ分析を基に企業の不動産活用を支える役割を持つ。今回のレポート公開は、不動産戦略の潮流が「資産保有」から「機動的な経営資源活用」へと広がる現状を示すものとなった。

【出典】
▷当社独自調査、国内企業260社へ『企業の不動産に関する設備投資アンケート』を実施しレポートを公開
※本記事は一次情報をもとに生成AIを活用した要約です。詳細は公表資料をご確認ください。