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【独自】エコリンクス:産業用太陽光発電の“売る仕組み”を徹底サポート――時代遅れのメガソーラー規制を払拭、京都の老舗が住宅用販売店向け支援事業で市場再起動に挑む

2026.01.18

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エコリンクス 福田 孝弘 社長


京都の老舗が停滞ムードの市場再起動に挑む—。

事業者の研修育成事業から太陽光発電の販売・施工の支援を手掛けてきたエコリンクスは今冬、住宅販売会社向けに産業用太陽光発電の「売る仕組み」を一括サポートする『ラクセル(Sales Support Package)』を開始。

業界全体で工場・倉庫・店舗の屋根といった低圧分野を開拓することで潜在ニーズを掘り起こす。

■法人向け太陽光営業を一括支援、導入業務をパッケージ化

脱炭素経営への要請が強まっている。特にエネルギー使用量の多い工場や店舗を対象とした太陽光発電の導入義務化が段階的に進む見通しで、企業にとって自家消費型太陽光の経済合理性も高まっている。

同社が打ち出す『ラクセル』は、従来、販売会社ごとに属人化していた法人向けの営業を「仕組み」として提供するもの。

東京商工リサーチの法人データベースを活用し、業種、地域、信用評点、売上規模などから投資余力のある企業を抽出。専任オペレーターによるアウトバウンドコールで初期接点を構築し、関心度に応じて顧客を整理する。

提案段階では、航空写真を用いた簡易設計により、初回訪問時点で概算費用や発電量、電気料金削減効果を提示できる体制を整えた。

収支シミュレーションを含む一次提案書を標準化することで、専門人材が不足する中小の販売会社でも法人営業への参入を可能にする。

現地調査後にはCADを用いた本設計と最終提案書を作成し、契約・施工までを一貫して支援する。

資金面では、初期投資を抑えた法人向けファイナンスを組み込み、導入時の負担軽減と債権リスクの回避を図る。

保証や担保を極力不要とすることで導入障壁を下げるとともに、導入後のアフターサービスもOEMで提供し、顧客の安心感を高める。

対象となる工場や店舗は特定事業者と呼ばれ、全国で1万件以上ある。1件当たりの設備投資額は数百万円から数千万円規模。計画策定から実績報告までを含めた導入支援サービスは年500億円規模に成長する見通し。

『ラクセル』を通し販売事業者の増加と再エネ普及の両立を狙う。

■太陽光発電市場停滞の本質は“売り子”不足

時の政権が騒ぎ立てるメガソーラー規制。地域との共生をめざす業界全体としては、いつになくアゲインストの風が吹いている。無論、悪質とされる事業者はどこにでも存在するが、世相としては「太陽光発電のブームは終わった」かのような空気感が漂う。

一方、実際は「高額な売電価格が設定されていた時代の案件が漸く動いたに過ぎず、そもそも大規模開発はほとんど行われていないに等しい。規制を掛けるには今更感がある」(専門商社)という。

事実、経済産業省・資源エネルギー庁の統計データによると24年度(2024年4月-2025年3月)における1MW以上の導入件数は187件と全体の1%にも満たない。新規認定に関しては取り消し等でマイナス推移している。

エコリンクスの福田孝弘社長は「世の中の空気感と現実には矛盾がある。脱炭素社会実現には太陽光発電の普及拡大が鍵であることは間違いない。

政府は2030年に再エネ比率を36~38%へ引き上げる目標を掲げている。電力価格の高騰や導入義務化の動きも進む。残された時間はそう長くはない」と警鐘を鳴らす。

続けて「問題は年間導入量が3-5GW程度で推移していることにある。従来、産業用を担ってきた事業者が系統用蓄電池に傾注することで所謂、売り子が少なくなってしまった。また、住宅用販売店はB to Cを得意とするため販売能力が高くてもB to Bが不得手」

「『参入したくてもノウハウがない』『何から着手すればよいのかわからない』といった声をよく耳にする。

そこで我々が長年培ってきた経験や仕組みを提供することで、住宅販売店が産業用も展開可能な体制構築をサポートしていきたい」と話していた。

■再エネ黎明期から支える老舗、太陽光の運用・人材・DXで次の成長を狙う

太陽光発電市場で10年以上の実績を持つ同社は、黎明期から業界を支えてきた再生可能エネルギー分野の老舗企業として知られる。2012年の設立以来、太陽光発電所の設計・申請、施工支援、発電監視、保守・点検までを全国で一貫して手がけてきた。

全国約6,200カ所の発電所を遠隔監視し、設計・申請は累計4,000件超、保守・点検対応は年間4,000件規模にのぼる。現場実績を強みに、発電予測やEMS(エネルギー管理システム)などのDX分野にも展開を広げる。

人材育成面では京都エコエネルギー学院を運営。メーカー研修や自治体研修を含め延べ3,100人以上を育成。経済産業省や自治体の再エネ関連事業も受託するなど、公的分野からの信頼も厚い。

長年蓄積した知見を次世代へつなぎ、脱炭素社会を支える基盤づくりを進めている。今回もまた事業者支援という秘策を持って市場拡大をめざす。

〔参照〕
エコリンクスでは太陽光発電所・蓄電池・自家消費システム・PPA・自己託送の構築・導入時に必要となる各種業務の支援サービスや組み合わせによる業務ソリューションを提供します。
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再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法 情報公表用ウェブサイト