【市況】ゼロエネ建築市場2025〔ZEB編〕経済産業省&環境共創イニシアチブ(SII):非住宅建築物のZEB化じわり、面積ベース2割まで伸長

経済産業省 資源エネルギー庁と環境共創イニシアチブは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業 調査発表会2025」で最新の調査結果を公表した。戸建ZEH・集合ZEH-M編に続き非住宅建築分野の動向を探る。
■オーナー主導の案件形成進む
2025年10月末時点の登録ZEBプランナーは782件に達し、全都道府県に相談窓口が整備された。登録種別では建築設計が477件、省エネコンサルが463件と、設計・助言の両面で体制が広がっている(重複登録あり)。活動範囲は地域差が小さく、全国をほぼ網羅する水準となっている。
ZEBリーディング・オーナーの登録は増加。同時点の登録事例は771件(540オーナー)に上り、『ZEB』:181件、Nearly ZEB:175件、ZEB Ready:401件、ZEB Oriented:14件と、高水準の省エネを志向する動きが一定数確認された。オーナー主導でZEBを目指す案件が増え、発注側の理解と経験値が蓄積しつつある。

■ZEBプランナーの受注実績も拡大基調
ZEBプランナーの受注実績も拡大。ZEBプランナーの総受注実績約1.1万件に対しZEBシリーズ比率は28%に到達。2023年度と比べ総受注に占めるZEB案件比率は約9%上昇した。2024年度のZEB受注実績は累計3,235件で、登録事業者の45%に当たる353社がZEB案件を受注。最多実績を持つ事業者は1社で314件を手掛ける。シリーズの内訳はZEB Readyが約8割だった。

建物全体では、ZEB件数は非住宅着工棟数に対して依然低水準にとどまる一方、延べ床面積ベースでは約20%まで普及が進んだ。2024年度のBELS取得件数は778件で、棟数比は1.7%だが、面積は485万平方メートルに達する。規模を問わず一定程度ZEB化が進んでいる構図が浮かぶ。

省エネ基準適合義務は2017年度に大規模非住宅で導入され、2025年度に全建築物へ拡大。2026年度には中規模非住宅の基準引き上げが予定されるなど政策面では、ZEB水準を標準とする流れが明確となっている。第7次エネルギー基本計画では2050年にストック平均でZEB基準の省エネ性能確保が掲げられている。その実現は果たして。
