【読解】ゼロエネ建築市場2024〔ZEB編〕:標準化の道は遠く。非住宅建築物のZEB化率1.3%
難所と言えるZEB普及の進捗は如何に。経済産業省と環境共創イニシアチブ(SII)は12月25日、ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業における調査発表会資料2024を公開した。非住宅分野におけるゼロエネ化の動向をみてみる。
まずはプレーヤーの状況について。非住宅分野におけるゼロエネ建築の牽引役ZEBプランナー登録数は739件(2024年12月末時点)。対応可能エリアは全国に分布。前年より100件ほど増加した。
2023年度において工場などを除く非住宅建築物の総数は約4.7万件。ZEBプランナーの総受注実績は約1.2万件であることから市場カバー率は約25%となる。
対するZEB化の実績はどうか。前年度と比較してBELS取得件数は250件増の598件。ZEBプランナーによるZEB受注実績も約6%増加しているが、市場全体のZEB化率は1.3%と低い水準だった。住宅分野とともに脱炭素化・GX投資戦略の1つに位置づけられているが、標準化の道はまだ遠い。
〔参考〕
▷ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業 調査発表会2024
▷「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業 調査発表会2024」
▷ZEBプランナー(フェーズ2)一覧
▷ZEBリーディング・オーナー
▷環境省『ZEB PORTAL』
▷経済産業省:ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)に関する情報公開について