【企業】出光、全固体電池向け大型パイロット装置設計開始
出光興産は、2027~2028年の全固体リチウムイオン電池(全固体電池)の実用化を目指し、固体電解質の大型パイロット装置の基本設計を開始した。年間数百トン規模の生産能力を持つ予定で、全固体電池の量産化に向けた重要なステップとなる。最終投資決定(FID)は2025年中に予定しており、2027年中の完工を目指している。
全固体電池は、従来の液系電池に比べて電解質が固体であるため、急速充電性能や高出力が期待されている。今回の大型パイロット装置の設計開始は、自動車メーカーや電池メーカーのニーズに応えるため。
2023年にトヨタ自動車と協業し、2027~2028年に全固体電池を搭載した電気自動車(EV)の実用化を目標に掲げている。今回設計する装置で製造された固体電解質は、トヨタのEV向け全固体電池に使用される計画。
固体電解質の原料として、石油製品の製造過程で発生する硫黄成分を使用。この技術は同社が1990年代半ばから培ってきたもの。現在、千葉県の小型実証設備での試験生産が進めている。今回の大型パイロット装置はさらなる量産化への重要な位置付けとなる。千葉県市原市の千葉事業所敷地内で整地工事を開始した。
固体電解質の量産技術開発を加速させるため、リチウム電池材料部内に「パイロット準備室」も新設。原料から製品まで一貫したサプライチェーンの構築を進め、全固体電池の実用化と社会実装を目指すとしている。
【出典】
▷2027~2028 年の全固体電池実用化に向けた 固体電解質 大型パイロット装置の基本設計を開始
※本記事は生成AIを活用した要約です。詳細は公表資料をご確認ください。